帝塚山中学校・高等学校 校内ニュース・トピックス一覧

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全校2018.12.11

京都大学出前授業(京都大学高大連携事業)を開催しました。

京都大学が高大接続・高大連携活動の一環として、全国的に展開しておられる学びコーディネーター事業に、本年度も申込み、実施することができました。


 


第四回定期考査の最終日である12月10日()の午後に学園講堂で実施し、約120名が参加しました。


京都大学出前授業としては、これまでの中で最大の参加人数です。


 


今年は、京都大学大学院人間・環境学研究科研究員・非常勤講師の豊川祥隆(よしたか)先生に「『お前が言うな』のふしぎ」というテーマで授業をしていただきました。


 


はじめに、京都大学について、教員と学生が互いに「~さん」と呼び合うなど、対等な関係を重んじる「自由の校風」の大学である、とのお話がありました。


 


続いて、本題に入り、哲学・心理学を研究されている立場から、「お前が言うな」という言葉の持つ意味について、以下のように解説してくださいました。


 


理性的ではなく感情的に発せられるこの言葉は、理性的には正しいと判断される物事を否定してしまうものとして、マイナスとしてとらえられがちである。また、感情は単純なように見えるが、実は複数の要因を切り離して単体で考える理性こそが単純であり、複数な要因を絡み合わせて考える感情の方が複雑である。社会的存在である人間が厳しい生存競争の中で、理性的に考えていては、エネルギーと時間を要するため、生き残っていけないという本能が働き、それが「お前が言うな」という感情的な言葉によって理性的に考えることをストップさせてしまう。しかし、こう言われると物事が進まなくなってしまうことから、はたして本能に従うままでよいのか。何事もバランスが大切であり、そのためにはどうしていけばよいかということを追究していきたい。


 


授業終了後、何名かの生徒たちが、個別に、大学のこと、研究テーマのことなどについて、先生に質問を発していました。


 


生徒たちにとって、学問を志し、将来の生き方を模索する上で、大いに意義のある催しであったと思います。

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